column: テストにおける時間配分の重要性

テスト本番において、最悪な事態を避けるためにすべきこと

 テスト本番において、最悪なこととは、何でしょうか? いくつかあるかもしれませんが、 そのうちの一つは、「解ける問題がまだ残っているのに、時間切れで、試験が終了してしまうこと」です。 この事態ほど、悔しいことはありません。 どうすれば、この事態を避けることができるでしょうか?

 通常、テストには複数の問題がありますが、1番から順に、簡単な問題が並んでいるとは限りません。 そのため、1番から順に簡単な問題が並んでいる場合以外は、「1番の問題から解く」ということ自体に、 何の合理性もないことになります。ましてや、もし1番の問題がとても難しい問題であって、 その問題に対して、とても時間をかけてしまった場合には、その後で大変なことになりかねません。 つまり、上記の「最悪な事態」になりかねないのです。そのため、心がけたいことは、 「①常に1番から解くわけではなく、簡単そうに見える問題から解くこと」になります。

 次に、私がよくお薦めしていることは、最初に「試験時間を大問数で割ること」です。そうすれば、 「大問1問あたりの平均試験時間(基準時間)」を知ることができます。もちろん、大問によって、 問題の難易に差があることが多いですが、その場合には、その難易の程度に応じて、 各大問にかける時間を基準時間から微調整すればいいことになります。受験生の中には、 完璧主義からか、特定の問題に対して、基準時間を大幅に超えた時間をかける人がいますが、 その場合には、だいたいにおいて、「最悪な事態」になると思います。ですので、 「②まず基準時間を計算して、それを微調整して、各大問あたりにかける時間を決めること」が大事、と思います。

 以上の①と②を心がけるだけでも、「最悪の事態」を避ける可能性は高くなる、と思います。また、 このことは、「最悪の事態」を避けるためだけではなく、時間対策の観点から、より積極的に高得点を取りに行くこととも、 密接に関連しています。つまり、時間対策の上手下手によって、得点がかなり変わってくる可能性がある、 ということです。そのため、高得点を狙うためには、この時間対策も、練習する必要があります。 この練習は、「アウトプットの練習」に含まれます。特に、予備校の模擬試験や学校の定期テストの際に、 自分で考えた時間対策の成果を試してみましょう。時間対策がうまくなればなるほど、高得点を得られる可能性は高くなる、 と思います。

 受験は「1点勝負」になることもあります。1点でもより高い点数を取るために、 自分に合った時間対策・時間配分を、練習を通して、見つけてください!