column: インプットとアウトプットの違いを意識しよう!

受験生の多くは「アウトプット」が弱い?

 これまで、「インプット」と「アウトプット」ということを意識して、勉強したことはあるでしょうか?  普通「勉強」といえば、「インプット」の方をイメージする人が多い、と思います。ですが、それは、 受験で求められる「勉強」の半分でしかありません。 では、「アウトプット」とはどのようなものでしょうか?

 こうした言葉を使う人によって、その意味合いに多少の違いはあるかもしれませんが、 私が「アウトプット」という言葉を使う場合に意図している意味合いは、「初見の問題を制限時間内に解くこと」という程度のものです。 ですので、「アウトプット対策」と言った場合には、「初見の問題を解くための対策」というだけではなく、 「時間対策」も含めた意味合いになります。

 私が「受験生の多くが『アウトプット』が弱い」と考える理由は、いくつかあります。例えば、多くの受験生は、 ①インプットとアウトプットという分け方をしていないので、勉強とは「インプット」のことだけと思っており、 アウトプットの練習をあまりしていない、または、 ②アウトプットの練習の必要性は感じているが、インプットだけで精一杯である、などのような理由が考えられます。

 そして、上記のような理由の背景には、昨今の「反復学習重視」の傾向があるのでは、と思っています。 「反復学習」自体は、無論、重要なのですが、反復学習の主な目的は「インプットの強化・確認」にあると思いますので、 「アウトプット」の目的とは、少し違うのかな、と思います。

 「アウトプットの強化」のために使える機会は、いくつかあります。例えば、大手予備校主催の模擬試験です。 また、学校の定期テストも使えますね。私が強くお薦めしたいのは、この「学校の定期テスト」です。 これを軽視する人がいますが、私は反対に重視しています。学校の定期テストは、限定された範囲が対象となりますので、 アウトプットにまだ慣れていない段階にある方にとって、 初期段階の「アウトプットの強化」のための練習として、とても適している、と思います。 または、アウトプットを強く意識して、志望大学の過去問に取り組んでいる受験生もいるでしょう。 普通の問題集でも可能です。要は「アウトプットの強化」という目的を強く持って、取り組めるかどうかです。

 アウトプットの後は、当然、答え合わせをして、間違えた部分は、インプットの対象になります。このサイクルを忘れてはいけないですね。 ぜひ、「アウトプット」の対策も、取り入れてみてください!